前回の記事の最後に書いた
弾く環境を整えてあげる
応援する
↑これですが、たった二つ?と思うかもしれませんが言うほど簡単ではないです。
◯「弾く環境を整えてあげる」
これは衣食住も含まれます。きちんとした食事と睡眠。要は規則正しい生活です。きちんと睡眠がとれていれば昼間眠くなることも少なく集中力も持続します。集中力があがればものの飲み込みも当然よくなるし、集中力をもって学んだことは忘れにくいのでどんどんスポンジのように吸収していきます。加えて情緒も安定します。
上記の安定した日常ができて、はじめて「ピアノの練習を習慣づける」ことが可能だと思っています。
今は共働きのご家庭が多く、特にお母さんが看護婦さんで夜勤が多かったり、不規則な仕事で夜遅くの帰宅だったりするとなかなか規則正しい生活というのも難しいものです。一日に短時間しか親子が触れ合えないとなると、その貴重な時間を出来るだけ多くとろうと子供に夜更かしさせてしまったりすることは多いようです。
だからといって、子供の習い事の為に仕事をやめればいいとか思っているわけではないです。お母さんがピアノ弾けなくたって、お料理をして早寝早起きをさせてくれたらもうそれで十分なのだということを言いたいのです。
◯「応援する」
別に練習する子供の横にはりついて旗を振って掛け声をかけるってことじゃないです。
これはこれで楽しそうですけど。
毎日練習するって実はとても大変です。大人だって毎日10年続いているものは何かあるかと言われればそんなにないのではないでしょうか。大人でも難しいものを子供にさせようという訳ですからそりゃ大変です。「やりなさい!」っていうだけじゃ全然ダメです。
練習時間を確保してあげたり、促したり、励ましたり、褒めたり、時には叱ることも大切です。失礼を承知で書きますが、お母さんご自身が幼少期にこういう経験が少ない場合、なかなかご自身のお子さんに実行するのは難しいです。
子供はお母さんに命令されたり叱られるよりも、応援してもらう方がずっと気分が良いようです。私もどちらかと言えばそうです。
うちの母親がこの応援が上手でした。私達が幼少期の頃はめちゃくちゃ厳しい先生が多く、私も意味がわからなく手を叩かれた覚えがあります。宿題はいつも多く、しかも全部暗譜(楽譜を覚えること)を要求されてました。こなせないと幼稚園児だろうがなんだろうが叱られます。これが可哀想で親も必死だったと私が大人になってから聞きました。
☆うちの母親が実践したこと☆
レッスン日から次のレッスン日までは6日間
1日目 右手
2日目 左手
3日目 両手
4日目〜6日目 たくさん弾いて暗譜
遊びに夢中になってる時は中断させない。苦痛になるから。
遊びが一段落して、一瞬手持ち無沙汰になった瞬間に「ピアノ練習しようか」と声をかける。
以上です。
これを次の先生に代わる約1年半の間毎日これをやってくれていたようです。先生が代わってからは上記のようなことまではしなくても、毎日お皿洗いながら練習には耳を傾けてくれていたし、感想を言ってくれました。練習しなくて叱られたことはあっても、弾けなくて叱られた記憶もないし、嫌々練習した記憶もあまりありません。
上記の実践したことの中にある、手持ち無沙汰になった瞬間を見逃さず声をかける、ってこれ自分の親ながらすごいなと思いました。