ピアノ講師ぴちち先生の五感

「発表会の服は?曲は?」「ピアノって認知症予防になるって本当?」「指使いって大事なの?」等、普段よく質問される事柄についてピアノ講師歴約20年の経験から綴っていきます。日々のレッスンで感じた事等も交えて。

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【ピアノ 】片手練習って大事なの?

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片手だと弾けないけど両手で弾けるんだからいいじゃない!

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こういう生徒さん、本当に多いです。

はっきり言いましょう。

ちっとも良くないです。

弾けてると思うのは錯覚です。確かに両手だとそれなりに聞こえたりする場合もありますが片手で弾かせると弾けなくなってしまうのは弾けてるうちに入りません。

ではなぜ両手だと弾けてると思い込むのかというと、両手の動き全部含めてバランスが取れちゃっているからです。右手がこういう動きの時に左手がああいう動きするという具合に一連の動作として身についてしまっているからです。

両手を使う目的が1つだったらそれで良いのです。

例えば、両手を使って1つのメロディーを奏でるリコーダーならドミソーのために両手を使いますし、トライアングルもキラリン✨と音を出すために右手と左手の役割が違えど両手を使いますが目的は1つです。要は一度に音が2つ以上出ない楽器の場合はそれでいいのです。

ただピアノは違います。

これがピアノが楽器の中でも難しいと言われる部分なのですが、ピアノの場合は役割分担がいくつかに分かれるので、意識そのものを分けなければならないのです。

例えば、ちゅうりっぷなら右手だけで簡単に弾けると思います。

カエルの歌も左手だけで簡単に弾けると思います。

ただ、これを両手で同時にやると途端に難しくなるはずです。頭の中で意識を別々にしなければなりません。

ただこれも何十回と練習しているうちに、体が覚えていってできるようにはなります。そこで大事なのが頭の中で別々に「ちゅうりっぷ」と「カエルの歌」が意識されているかどうかなのです。

ピアノで両手を弾くようになった時、まず最初の段階で出て来るのが「伴奏」と「メロディー」の役割分担です。

導入期の両手では左手が「ドー」だけとか「ソー」だけとか極めて簡単なものに右手のメロディーが乗っかるという形から学んでいきます。

実はこの段階から

「左手は小さくよー」

「右手はおうただから大きくねー」

などと意識を分ける訓練をしていきます。

そして意識する子ほど別々に頭の中で音が聞こえて来るようになりますし、コントロールもできるようになって来ます。いきなり最初からできる子はそういません。

右手が大きくなったら左手も大きくなるし、

左手が小さくなったら右手も小さくなります。

そしてもっと進んで曲が複雑になってくると、音も多くなりますしリズムも両手バラバラになってきます。最初を疎かにするとエライことになってしまいます。

それから先ほどの「ちゅうりっぷ」と「カエルの歌」の例に戻りますと、ちゅうりっぷを奏でる時の抑揚とカエルの歌の抑揚はそれぞれ違いますが、両手ばっかりで動きだけの練習をしていると、この抑揚が片方よりになってしまうのです。

これが一番の問題です。

ワルツの曲のように左手が「ずんちゃっちゃ」のものに綺麗な右手のメロディー曲の場合、両手の練習ばっかりしていると、抑揚や歌い方が「右手より」の演奏になってしまうわけです。つまり左手の「ずんちゃっちゃ」が右手のノリになってしまって役割分担がはっきりしない演奏になってしまうわけです。

これはピアノを弾く上で重大な問題なのです。

ピアノの先生は一発でこれを見抜きますので、片手練習サボっている子はすぐバレます。バレるのが問題というよりも、役割分担ができていない演奏になるというのが問題なのです。

この訓練は非常に大事ではありますが、大変難しく時間がかかります。

そのためにクラシックピアノ学習者は何をやるかというと音楽の父バッハ様の曲を勉強します。

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なぜバッハは弾きずらいのか、なぜバッハの曲は暗譜しずらいのか、なぜピアノの先生はバッハをやらせるのか、なぜバッハの曲は必ずといっていいほどコンクールの課題曲に入るのか。

バッハで苦労されてる方、ちょっと答えが見えてきませんか?

 


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