ピアノ講師ぴちち先生の五感

「発表会の服は?曲は?」「ピアノって認知症予防になるって本当?」「指使いって大事なの?」等、普段よく質問される事柄についてピアノ講師歴約20年の経験から綴っていきます。日々のレッスンで感じた事等も交えて。

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聴音の必要性

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聴音ってなんのためにやるの?

聴音って役に立つの?

 

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実は私も昔は漠然と疑問に思っていたことです。

「これ何かの役に立つのかな?」

と思いながら聴音をやっていました。

聴音というのは自分で聴いたものを楽譜に書くことです。

 

上の写真は実際の私の小学1年生の生徒です。一生懸命やっています。

 

学校の国語の時間では「読み・書き」をやると思います。読むだけではなくて書くことによってより理解が深まりますし、自分で文章を書くことにも繋がります。

楽譜も同じ。弾くだけでは得られないことがあるのです。

楽譜を見て簡単に弾けるものでも、実際それを聴いて書くのは何倍も大変です。

例えば4分の4拍子の曲で、簡単なものならすぐに弾けますが「なんとなく」弾くこともできちゃいます。いちいち一小節に4拍入っているんだと意識しなくても、書かれている音符の長さでそれなりに弾けます。

ただ、自分で書くとなるとしつこいくらい「一小節には4拍分しか入らん」ということを意識しますので体感で身についていきます。

上の写真でもわかるように、一小節をさらに4つに区切って

「レの音は2拍目だ」

と意識して2拍目の場所に書いています。

これってよーく数えながら聴かないとできないのです。

そして同じ小節内でも4拍目に次の音が聞こえてきたら、「レの音は2つのばすんだな?」と考えるようになります。2つ伸ばすという事は2マスあけるという事なので、体感で長い音符だということを感じるようになってきます。

そして、聞いた音を瞬時に5線の上に印をつけていくわけですが、これがスムーズにいくと当然読む場合も速くなってきます。

数える 音を聴く 音を書く

この3つの作業を同時に行うことになります。

これはとても難しい作業なので、結構な処理能力を鍛えることになります。

そして休符も出てくるので、音が消えているのか伸びているのかも注意深く聴かなければなりません。自ら指を離して音を切るのは簡単なのですが、逆に伸びている音がいつ消えているのかを聴き分けるのはかなり注意深く聴いていないとできません。小さいうちから意識してやっているとどんどん敏感になっていきます。

 

ピアノは音を膨大に扱う楽器なので、音の処理能力がかなり要求されます。

指だけが動けばいいというものではないのです。

「全ての音を聞いてコントロールする」という能力が必要なのです。大変でしょ。

 

わかりやすい例で言うと、例えば和音。

和音というのは2つ以上の音をバーンと同時に弾くことです。

大抵は2個から4個くらいの音を同時に弾くのが伴奏では多いです。

この時に例えば3つの和音「ドミソ」を同時に弾いた場合、ただ3つ鳴らせばいいというわけではないのですよ。

ドだけ強くなっていないかとか

ソだけ強くなっていないかとか、

はたまたミだけ特別強くなっているとか

そういう事を聞き分けられなきゃならないのです。

これが不揃いだと、「和音のバランスが悪い」と言われます。

そして、和音のバランスをよくするのはとても難しい事なのです。

やっぱり強い指が強い音になってしまいますから。

 

そういうこともコツコツと長い期間をかけて先生にうるさく言われ、自分でも聞くようにしながら上達していきます。

 

先生がいくら「ミだけ飛び出てるよー」とか言っても、自分で飛び出て聞こえていないとなかなか直らないものです。

 

音を聴くというのは弾くことと同じくらい大切なことなので、聴音はやはりとても重要な項目だと思っています。

ただ、すぐに演奏に反映されるわけではないので、なかなか実感を持ちづらいものではありますが。

聴音で長い時間をかけて身に付いたスキルはそう簡単に覆されるものではありません。聴音が得意な子は譜読みが早いので、進みも早いです。

  


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